Better Known Names PART1

愛称を持つ旧車とその由来を調べてみた。

■あだ名は人気者の証し

ブタケツ、ダルマ、クジラ、ケンメリ・・・サンマル、ニーナナ、ヨタハチ・・・旧車好きや車好きの会話では車種名ではなく型式や愛称が使われることが多い。長寿の車種・シリーズになると車種名だけではどの世代のモデルを指しているか特定できないからだ。でもそれだけではない。そこには単にモデルを区別するための記号を超えた意味や想いや歴史が込められている。特に愛称については決まった命名ルールがるわけでもなく、誰ともなくそう呼び始め、いつのまにか定着したものが多い。それだけにそのモデルの特徴や印象を喚起する絶妙なものが多く、また愛称で呼ばれる車というのは良くも悪くも人々の記憶・印象に強く残った特徴・インパクトを持ったモデルのことが多い。名車であれ迷車であれ、人々の記憶に強い印象を残した愛称で呼ばれることの多いモデルを集めてみてみえてくることとは。(ハチロク、サンマルなど型式で呼ばれているものや、エスハチ、べれジーなどモデル名を短縮してるだけのものは挙げるときりがないので省略しました。)

■スカイライン

調べてみるとスカイラインは愛称の多さでもその知名度・浸透度という点でも別格だった。しかも、こうして眺めてみると、単に人気がある、高性能というだけではなく、各世代がそれぞれ濃いキャラを持っていて、それが愛称という親愛表現につながっているように思える。ここに挙げたモデルはちょうど桜井眞一郎がスカイラインの開発を統括していた時期に一致している。こうしてみるとスカイラインでありながらも各世代が強烈な個性をもったモデルばかりであることに気づかされる。桜井眞一郎というと技術者としての才能・功績が協調されがちだけれど、車の個性を際立たせるキャラづくりの天才でもあったということに改めて気づかされる。

愛称 代表的なモデルの写真 型式 販売期間 由来?
赤バッジ  1 S54B-II 1965 – 1968 エンブレムの配色
青バッジ  2 S54A-II 1965 – 1968 エンブレムの配色
ハコスカ  3 C10 1968 – 1972 ボディ形状
ケンメリ

ヨンメリ

 4 C110 1972 – 1977 CMキャラクターキャッチコピー
ジャパン  5 C210 1977 – 1981 キャッチコピー
鉄仮面

(後期)

 6 R30 1981 – 1985 フロントマスク
セブンス  7 R31 1985 – 1990 ジェネレーションが

 

■プリンス グロリア

先進的技術やデザインを取り入れた意欲作を多く送り出しながらも、それゆえに経営面では苦戦を強いられ最終的には日産に吸収されて消滅したプリンス。そのプリンスのフラッグシップだったグロリアにも野心作多く、その特徴から愛称で呼ばれることが多い。そういえば、スカイラインももともとはプリンスのモデルだったし、桜井眞一郎もプリンス出身だった。スカイラインもグロリアも合併後廃止の方針が決まっていたが、根強い人気により存続。廃止どころかドル箱シリーズといっていいラインに成長していった。

愛称 モデル写真 型式 販売期間 由来?
ハチマキ 59 S40系 1962 – 1967 ボディ形状モールデザイン
タテグロ  64 A30系 1967 – 1971 ヘッドライト配列

 

■クラウン

1955年以来60年にわたる不動のトヨタ看板モデル。派生車種も多く、もはやひとつのブランドといっていい存在に。クラウンというと保守的で和風なイメージが強いが、攻めてた時期もあって、そんなモデルに限って印象に残ってしまうものなのか、愛称で呼ばれることが多い。でも、オニクラなんかより、現行のマジェスタなんかの方がよっぽど人相悪くないですか。

愛称 モデル写真 型式 販売期間 由来?
カンノン

ビラキ

91 S40系 1962 – 1967 前後ドアが観音開き
クジラ 96
A30系 1967 – 1971 フロントマスク(バンパー)形状
オニクラ 125
S40系 1962 – 1967 ヘッドライト・サイドマーカデザイン
ゼロクラ 109a
A30系 1967 – 1971 キャッチコピー

 

■デボネア

グロリア、クラウンときたので高級車くくりということで。クラウン、セドグロのセグメントに食い込もうと三菱が放ったモデルで、GMのデザイナを雇って描かせた本家アメリカの先進デザインを取り入れたスタイルだったが、セールス的には不発。そのせいもあってか、モデルチェンジもないまま1964年から1986年まで20年も販売されつづけ、ついたあだ名が走るシーラカンス。。。

でも実は初代センチュリーはもっと長い間(なんと30年)モデルチェンジしてなかった。それが完成度の高さの証しと映るところがセンチュリーののすごいところ。

愛称 モデル写真 型式 販売期間 由来?
シーラカンス 126 A30系 1964 – 1986 長すぎた販売期間

 

■テンロクその他

1600CCクラスをこう呼んだ時代があった。70年代、マイカーブーム、スポーツカーブームの主戦場ともなったこのクラスだが、愛称を持つモデルは以外と少ない。少ないので2000CC以下の乗用車(軽自動車以外)まとめてしまう。

愛称 モデル写真 型式 販売期間 由来?
ダルマ

(セリカ)

115 TA22 1971 – 1978 ボディシェイプ
エルビー

(セリカ)


116
TA27/RA25/28 1973 – 1978 モデル名イニシャル
銭ブル

(ブルーバード)

38
410 1963 – 1967 銭型警部パトカー
サメブル

(ブルーバード)

128
610 1971 – 1976 フロントマスク
ブタケツ

カンオケ

(ローレルHT)

 

127
C130 1972 – 1977 リアバンパーボディ形状

 

■思わず名前がつけたくなるキュートなボディ

そして忘れてはならないのが軽自動車。やはり、個性的で印象にのこる名車ぞろい。

愛称 モデル写真 モデル 販売期間 由来?
テントウムシ 123 スバル360 1958 – 1970 ボディ形状
ケサブロウ  121 K360 1959 – 1970 モデル名
水中メガネ
120
ホンダZ 1970 – 1974 リアウィンドウトリム
マー坊
122
スズキ

マイティボーイ

1983 – 1988 モデル名キャッチコピー

Better Known Names PART2


旧車の型式とモデルの写真付き対応早見表(仕掛中)

■ スマホの”横置き表示”に対応。イベント、スワップミートで活用しよう。

旧車やクラシックカーの場合、車種名だけではどの世代のモデルを指しているか特定できない。モデルを特定するために愛称や型式名で呼ぶことが多い。愛称を持つモデルについてはパート1にまとめたので、型式についてもまとめてみた。”専門外”の車になると型式で言われてもピンとこなかったり、型式の数字部分が同じ別の車の話だったりする。たとえば、30とか130などはフェアレディにもセドリックにも、グロリアにもあったりする。数字部分だけだとトヨタと日産でかぶっていたりもする。特にサンマルとイチイサンマルは多い。そこで、旧車の外見(写真)と型式名の一覧をつくって、なおかつ、スワップミートなどでの会話や、この車なんだっけといったときにチラとチェックできるようにスマホで見やすいレイアウトという条件で早見表と作成。写真と比べてみるには横置きが最適です。写真をクリックすると拡大表示されます。最初はエンジン他の情報も一覧にしようと思ったのですが、スマホの見易さ重視で断念。

■スカイライン

型式 代表的なモデルの写真 販売期間 備考
ALSID
ALSIS
15 1957 – 1959 X
ALSID
ALSIS-2
16 1959 – 1961 X
BLSID
BLSIS-3
17 1961 – 1963 X
BLRA-3
R21A
R21B
18 1962 – 1963 X
S21D
S21S
19 1962 – 1963 X
S50D-I
S50S-I
20 1963 – 1966 X
S54A-I 21 1964 X
S54B-II 1 1965 – 1968 X
S54A-II 2 1965 – 1968 X
S50D
S50S
S50D 1966 – 1968 X
S57D S57D 1967 – 1968 X
C10 3blue 1968 – 1972 X
C110 4 1972 – 1977 X
C210 C210 1977 – 1981 X
R30 R30 1981 – 1985 X
R31 R31 1985 – 1990 X
R32 R32 1989 – 1993 X
R33 R33 1993 – 1998 X
R34 R34 1998 – 2001 X
V35 V35 2001 – 2006 X
V36 V36 2006 – 2014 X
R35 R35 2007 - X
V37 14 2014 - X

 

■フェアレディ・フェアレディZ

型式 代表的なモデルの写真 販売期間 備考
S211  22 1958 -
SPL212  23 1960 – 1961
SPL213  24 1961 – 1962
SP310  25 1962 – 1965
SP311  26 1965 – 1970
SR311  27 1967 – 1970
S30  28 1969 – 1976
S31  29 1976 – 1978
S130  30 1978 – 1983
Z31  31 1983 – 1989
Z32  32 1989 – 2000
Z33  33 2000 – 2008
Z34  34 2008 -

 

 

■クラウン(デリバティブ含む)

50

型式 代表的なモデルの写真 販売期間 備考
RS  88 1955-1958
RS2  90 1958-1960
RS3  91 1960-1962
RS40  92 1962-1967
VG10  93 1964-1967
S50  94 1967-1971
 95
S60
S70
 96 1971-1974
S80
S90
S100
 97 1974-1979
S110  98 1979-1983
S120  99 1983-1987
S130  100 1987-1999
F10
セルシオ
 101 1989 – 1994
S140  102 1991 – 1995
F20
セルシオ
 103 1994 – 2000
S150  104 1995-2001
S150
マジェスタ
 105 1995-1999
S10
コンフォート
 106 1995-
S10
セダン
 107 2001-
JZS160
(アリスト)
 108 1997 – 2004
F30
(セルシオ)
 109 2000 – 2006
S170  110 1999-2007
S180  109a 2003-2008
S200  111 2008-2012
S210  112 2012-

 

Get It Right – Tire Size


■旧い規格のタイヤ、ビンテージタイヤのサイズの見方、読み方、新しい規格への換算のポイント

今日では自動車のタイヤのサイズ表記はISO規格に統一されていますが、これは70年代以降にラジアルタイヤやロープロファイルタイヤなどが急速に普及し、 タイヤの構造やかたちにいろいろなバリエーション出てきたことに対応して設定されたものです。旧車、ビンテージカー、クラッシックカーなど、70年代以前の車のタイヤサイズの表記方法は、このISO規格とはだいぶ違う形式になっています。このことから、現在手に入るタイヤと当時の指定サイズタイヤとのサイズ換算・比較に困ることがよくあります。

また、旧車やビンテージカーのタイヤサイズの表記には製造された年代が違うと、同じ数字表示でも違うサイズを示しているというさらにややこしいケースもあります。 例えば、初代セドリック(30型)と3代目セドリック(230型)スタンダードの指定タイヤサイズはともに 6.40 14 4PR となっていますが、これはそれぞれ違うサイズのタイヤを意味しています。 タイヤメーカのサイトにあるタイヤ表記の解説などを検索・参照すると、“6.40”はタイヤ幅を “14”はホイールサイズ “4PR”は積層数強度 を示す、という解説はたくさん見つかりますが、 “あれ、でもそうすると外径や扁平率はどこでわかるの?”という当然生じる疑問には何も説明がなくて、もやもやは深まっていくばかりです。

でも、実際はたった二つの約束事さえ押さえておけば、このモヤモヤは簡単に解くことができます。旧い規格のタイヤ、ビンテージタイヤのサイズの見方、読み方、新しい規格への換算のコツをまとめてみましたので、是非ご一読ください。

■ 現行表記ルール

まず、ポイントの説明の前に、現在のISO表記の基本ルールをおさらいしておきます。

ISO

サイズを示す赤色の数値は必ず表記されますが、性能や用途に関する黒色の表記は省略されることがあります。 黒色の項目の表示はサイズ情報とは関係のない表示とも言えるので、ここでは無視してかまいません。黒字の各項目の記号、数値は欄下にまとめてみました。ここには肝心のタイヤ外径の数値がありませんが、外径は赤字部分の情報から以下の式で求めることができます。

全幅(ミリ) × 扁平率 X 2 + リム径(インチ) × 25.4 = タイヤ外径(ミリ)

165 X 82% X 2 + 14 X 25.4 = 626 mm

 

 

■ 旧表記ルールと変換方法

以上を踏まえて、旧表記を理解(翻訳)するためのポイントは以下の二つです。

ポイント① むかしは扁平率を変えるという発想自体が無かったので〜1965年までは92%、それ以降は82%で固定だった。このため表示がない場合には製造年代に応じてどちらかを当てはめればよい(*)。

ポイント② 外径・全幅の数値はミリ表示の場合とインチ表示の場合がある。ミリ表示の場合はそのまま、インチ表示の場合はミリ換算すればよい。

(*)この当時標準の扁平率に従っていない場合などは扁平率ではなく外径が全幅の前に表記される。(今時の四輪駆動など)

これだけです。つまり、①当時あたりまえすぎて省略されていた扁平率をあてはめ、②インチ表示をミリ換算、すればISO表記になります。 これを踏まえて、先ほどのセドリックの例に当てはめてみます。

KYUSHA

30型は1960年発売なので、当時の規格では扁平率92が省略されていることになります。 また全幅の表示が6.40とインチ表示なので、これをX25.4でミリ換算すると162.56ミリとなります。 よって6.40 – 14 はISO表記にすると 165 / 92 – 14 相当、ということになります。 外径は上の式から 659mmとなります。

一方、230型は71年発売なので、扁平率82が前提省略されているので 6.40 – 14 はISO表記にすると 165 / 82 – 14 相当ということになります。 よって外径は626mm。 ちなみに230型でもハードトップの設定は 175SR-14 という指定になっています。 これはISO表記にすると 175 / 82 R 14 S 相当ということになります。 外径は同様の式から642mmとなります。

■ 70年代アメ車独自規格

ついでにもうひとつ、70年代にアメリカで一時期だけ採用されていた規格にAlpha-Numericというのがあります。耐荷重区分をアルファベットで表記し、これと扁平率とリム径でサイズ表記します。耐荷重はタイヤの容積(空気の入る容量)に比例するので、サイズも大きくなります。表示項目な少なくてシンプルですが、肝心のサイズが直感的、一義的にわからないこともあってか、ISOのスタイルのとってかわられました。しかし、マッスルカーブームのピーク時に採用されていた規格なので、アメ車、マッスルカー用のタイヤや、その影響を受けた国産の当時モノにはよく出てきます。

DOT

 

よく登場するサイズの換算値は以下の通りです。

DOTCONV

 

各表記の相関関係と、主な純正採用車両をMEMO欄にまとめておきますのでご参照ください。

hikaku